何となく時代劇物の本が読みたいなと思い読んでみました。

今回紹介するのは冲方丁著の「天地明察」

天地明察 上 (角川文庫)
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徳川四代将軍家綱の治世、ある「プロジェクト」が立ちあがる。 即ち、日本独自の暦を作り上げること。

当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。

改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。
碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。

彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く
江戸初期に実在した人物"渋川 春海"が改暦に挑むというこの作品。

時代物の小説だと主人公が武士のケースが多いですが、この渋川 春海って人物、 武士ではなく囲碁の名家の生まれで御城白碁打ち衆 (簡単に言うと将軍の御前で碁を打つことが職業の方)という稀な職業の人物。
それでもって算術(今で言うと数学かな)好き。

参考:渋川春海 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%8B%E5%B7%9D%E6%98%A5%E6%B5%B7
これだけ聞くと渋川春海ってちょっと変わった人物なんだけど、この方 当時大層なことをした人物でして、当時用いられていた暦は月食・日食の予報が二日も遅れていて、それを改暦する為に命懸けで改暦に挑んだ方。

そんな改暦という果しなき挑戦が描かれたこの作品。
渋川春海を取り巻く環境や人物が細かく描写されてて、長編作品でしたが自然と読むスピードが上がっちゃいました。


21世紀に生きている私達にとっては改暦と言われてもあまりピンと来ない話なんだけど、暦を変えるだけで当時は超一大事業だったんですね。

学生時代数学が苦手だった私にとっては算術の話題が出てくると少々難解な部分もあったんだけど、斬り合いなんかは全く出てこない時代物のこの作品。

第7回の本屋大賞を受賞した作品だけあってとても面白いので、少し変わった時代物が読みたい方は是非読んでみて下さい。


またこの天地明察、映画化もされてるので、「長編作品を読むのはちょっと・・・」って方は映画をチェックしてみては如何でしょうか。
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Amazon Primeビデオにあれば観るんだけどPrimeには無いんだね(*´ω`*)